金神116話「青い目」感想 #ゴールデンカムイ
アシリパ父の素性が明らかに。
……なってないか? あくまでインカラマッが言ってるだけだし。
ウイルクって名前やハッキリ顔が出てきたのは初めてだよね?
クリスチャンってことは洗礼名とかもあるはず。
動揺するアシリパさん。
インカラマッがいう「傷のある男性」って、アシリパ父のことだったわけ?
しかしそれなら、谷垣利用してアシリパさん追わずに、まっすぐ網走向かってもよかったのに。
インカラマッとウイルクの関係が、まるでアシリパさんと杉元に重ね合わされてる……のか、インカラマッがあくまで彼女達の関係を模倣して語ってるだけなのか。
これって、「いずれ杉元もあなたを忘れてしまう」って暗に言ってるわけだ。
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そして男子共。
相撲って。
意味深。
裸の野郎どもがみんなで汗だくになってくんずほぐれつ、なんて、 いったいなにを描いてるんですか、先生。
なんでわざわざ「取り組み中」なんてしつこく書いてるんですか。
四十八手ってツッコミ入れていいですか。*1
“取り組み”の間、尾形はずっとぶっ倒れたままなんですか。意識朦朧で虚ろな目をしたまま。
みんなになにかされたんですか。
靴下まで脱がされて絶妙な構図のせいで全裸に見えるのは狙ってるんですか。
尾形、華奢だなあ。杉元やキロランケや谷垣と比べると。胸毛もないし。 *2
で、この後、皆でラッコ鍋は美味しくいただいたのよね?
あれ、キロランケ、ラッコのこと知らなかったのか。
杉元「……誰にも言うなよ?」
そんなに気まずいんですかね。相撲取っただけなのに。
ねえ。
ねえ?
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えーそれはさておき。
男子ィ共のみょ~な艶笑の直後にほんとのラブシーン持ってくるとは。*3
(何故か)置き去りにされた谷垣のもとに、夜這いをかけるインカラマッ……
彼女の真意や目的ってまるで読めん。
谷垣がなかなか警戒を解かないので、色仕掛けに出たのか。
後でキロランケがいうとおり、杉元一行を分断する気なのか?
二瓶の銃に目隠しする谷垣の純情さに、萌~
そういや、男は潔く脱がすのに、巨乳って書かれてるインカラマッのヌードは描かないのが、せんせーのポリシーなんですかね。
チカパシはコタンに逃げ戻っちゃったの?*4
ここで一晩経ってるのよね。
杉元達が漁師小屋を出たのが夕方、アシリパさんと谷垣達が再会したのは夜明けになるのかな。
野郎共が一晩中どこでなにやってたのかは不問てことでいいですかね。
え、もしかして空にカモメが舞ってる絵は朝チュンの寓意ですか?
アシリパさんが小賢しいことしないでストレートにキロランケに尋ねちゃうのは、漢だ。
杉元(=読者の目線)はキロランケを完全には信用してない。(杉元は猜疑心強くて、アシリパさん以外は誰も信用してない。尾形とかの力量を信頼してはいるにしても)
のっぺらぼうの事件……前に「5年前」って書かれてたよね。ウイルク=アシリパ父の葬式もその時。
5巻でアシリパさんがキロランケに「戦争から戻って」って言ってるんだから、とにかく戦争前(04年以前)のこと。
5年前に7人のアイヌが殺された事件の犯行を、直に見た者はいなくて、その後、支笏湖で殺人犯として逮捕収監されたのは、今も網走にいる「のっぺらぼう」なのよね?
彼の正体がなんであれ、顔を失ったのはいつ如何なる理由によるのだろう?
網走の集団脱走事件は「今」から1年と少し前らしい(熊岸の台詞から)。引き起こしたのは鶴見隊以外の27聯隊のグループのようだ。
5年前に屍体と遺品を回収したのが鶴見ってことは、第7師団の一部、少なくとも27聯隊では広く金塊のウワサが知られてたことに。
花沢パパは知ってたのか……? もしかして鶴見の陰謀はそこから関係してたりする?
インカラマッの語る「現場」の風景……ここで想定してる「犯人」は、服装や髪の毛からしてキロランケ。
2ページ目に出て来る現場のシーンと違う!
1巻で後藤のおっさんの語る場面や、8巻の尾形の語る絵は、2ページ目のと同じ絵なのに。
指紋の話!
イギリスで指紋分類法が実用化されたのが1901年、初めて裁判の証拠として採用されたのが02年。
馬券からどうやって指紋検出したんだろ? 「マキリの刃」ってのは木製品からは指紋検出不可の時代だからよね。
指紋鑑定の概念自体が当時の最新科学なのだけど、しかし、「指紋が一人一人違う」ことは拇印の習慣からして日本でも古くから知られてるはずではある……
『指紋を発見した男』(指紋を発見した男―ヘンリー・フォールズと犯罪科学捜査の夜明け)に詳しいけど、日本に在留してた英国人が鑑定法を開発した。
東洋では伝統的に拇印を押す習慣があること、古来中国で徴兵逃れ対策として出征兵士の手形を登録する制度があったこと*5、指紋のパターン分類は漢字の字形による分類法が参考になってること――ってコテコテにアジア由来なのに、法科学にまで洗練したのはイギリス人っていうね……*6
インカラマッの欺瞞に気付いて嬉々として銃を向ける尾形。
人を撃つ口実が出来てすっげえ嬉しそう(笑)*7
この2ページの尾形の表情が素晴らしすぎる。彼がここまで口開けて嗤ってるのも珍しい。
漁師小屋のシーケンスでマグロになってた彼とは大違いじゃないですか。
このシーン、よく見たら、尾形、谷垣だけに喋ってる。「谷垣源次郎〰」ってフルネームで呼んでたり。尾形が一番に饒舌になる相手は谷垣だし、最も気の置けない相手であるらしい。谷垣からすると災難だけども。*8
あれだけ警戒してたのに、一度寝ただけであっさり丸め込まれて、猫様と狐女との板挟みに苦悩する小熊ちゃん。
インカラマッも鶴見との関わりを否定するんじゃなくって上書きするあたり、「大した女」だ。
さああああ、混沌としてきました。
そもそも、刺青の暗号を考案したのって、誰なのよ??
刺青に漢字使われてるのが謎。
あの暗号を考えたのが土方ならば、まだわかるんだけども。
しかしそうすると、のっぺらぼうには、暗号の意味はよくわかってないことになる。
のっぺらぼうが、アシリパさんの父にしても、あるいはインカラマッの言うとおりのパルチザンの第三者にしても、日本語ネイティブじゃないし、漢字は慣れてないはず。
のっぺらぼうが情報を隠したい相手は一番には和人の官憲や軍人のはずなので、わざわざ自分やパルチザンの仲間が使い慣れない漢字を使うってことは、漢字には字としての意味は持たせてないと予測。
円弧がバーコード様に符号化されてるのかしらね。
ところで。ウイルクのルーツがポーランドにある、て話だけど。
ポーランドつーたら数学の国じゃないですか。
特にポーランドの暗号学は日本軍とも関わりが深いし。*9
とすると、パルチザン活動もしてたウイルクが、暗号学に長けてたとしても不思議ではないよなあ。
……ヤだなあ、実戦経験もある暗号のプロが本気で作った暗号なんて……素人じゃ太刀打ち出来んよ……
*10
鶴見も情報将校なので暗号は得意なように思うが。手持ちの分だけでは解読出来ない模様。
(24人全員が無事とは限らないから、ある程度の冗長性持たせて、何人かは欠けても復号できるように組まれてると思うけども)
のっぺらぼうは、アシリパさんの名前も和名も知ってて、土方に伝えてる。
アシリパさんとなんらかの関係があるのは確か。
土方は真っ先にキロランケの元を訪ねてる。アシリパさんのコタンでなくて。
土方歳三が日本語以外のアイヌ語やロシア語なんかに詳しいとは思えないから、のっぺらぼうと会話したのは日本語のはずだし。
(懲役長いから、他の囚人達からいろんな言語習ったかも知れないけど)
インカラマッの言動ってまったく信用できない……谷垣を愛してるわけじゃなくて、利用するために寝たのよね?
彼女の目的がわからない……
最後のコマの月島の台詞からして、今は、インカラマッは鶴見と連絡取ってないようだ。
谷垣からの電報、って言ってるし。
谷垣は、鶴見が逐一行動を把握してることは知らんのかなー。
アシリパ父=ウイルクって名前は確定だよな? キロランケやアシリパさんだってその名前は知ってるはずだし。
ウイルクがインカラマッのこと忘れてしまったのだとしても、故郷の樺太から同行してきたキロランケが知らないはずはない。
インカラマッ説に従って、キロランケが7人のアイヌを殺したのだとすると、網走ののっぺらぼうは、どこから現れたのだ。
7人の中にアシリパさんの父らしき屍体があった、って当初の情報は、どこからもたらされた?
アシリパさんが、のっぺらぼうが父かも知れないって思ってるってことは、父親の死体を確認してないんだよね? ウイルクの顔にははっきりした傷痕があるんだから簡単にはごまかせない。少なくとも屍体の一つは首が見つかってないか、のっぺらぼうみたいに顔の皮膚がないかってことに。
土方と鶴見が対立してるけど、目的はほぼおんなじだよね、北海道・樺太・千島列島ついでに満州で自治区を作るなら。
ウイルクやキロランケたちパルチザンだって共闘出来そうなのに。
更に、もうちょっと時代があとなら、ロシアの革命政権と手を組めるのにな。
鶴見は107話以来の登場。
土方なんて99話以来だ!
ヤングジャンプ、来週は合併号なのか。ってことは再来週は休刊なのだね。
*1:念為、これ元々は相撲用語だからな?→四十八手 - Wikipedia
*2:……うん、ヤマネコスキーとしては、初脱ぎ、に狂喜乱舞すべきなのかも知れないが……なんか、なんだよな。露出が足りん! ……てわけでもなくて。二次創作界隈で見飽きた、わけでもなくて。
ああきっと肝心なのは他者との関り方、その表情なのだな、ワタシ的に。前回の卒倒してしどけなく喘いで皆に介抱される図のほうがよりなおアダっぽい。そーいや私が一番好きな尾形は82話で兵士にボコられて笑ってるコマだ。いつもチョー強気でドSなキャラだけにたまに受けに回ったときが堪らない。後段出て来るような獲物前にしたときの「チシャ猫笑い」もステキだけど。もちろん、今回の、「なにやってんの……?」て疑問符わいちゃう絵にしてもファンサービスのネタとして美味しくいただきますとも。
要はどんなシーンでも彼が出て来るだけで嬉しいのだ、当たり前のことながら。……って私はなにを書いているんだ……
*3:しかしそこにラブがあったのかは疑問。一時的な発情現象に思えるが。
*4:「怖くて泣いた」ってのは、『スピナマラダ!』の二瓶先生のセリフだねえ。
*5:日本の奉納手形の元になった。
*6:当時のビクトリア朝ロンドンといえば世界最大の都市だった。昔ならばどの犯罪者も顔見知りがいるので身元を隠すなんて不可能なんだけど、都市の規模が拡大するにつれて住人の匿名性が進行していった、隣近所すら見知らぬ他人になっていった。だから科学的な方法で個人識別する手法が必要になった、て経緯が。
*7:彼は獲物を前にしたときホントに嬉しそうだ。「チシャキャット」さながら。→#ゴールデンカムイの魅力 - day * day
*8:尾形は抑制の利いたサディストで、親しい相手ほど被害に遭う。
*9:昭和になってからの話だけど。
*10:暗号解読が人を虜にする魅力はヤバい。「ビール暗号」みたいに200年近く経っても未だ未解読で皆が必死になってたりするし。→ビール暗号 - Wikipedia、暗号解読〈上〉 (新潮文庫)