day * day

日々是々

銃について、自己回答の1

前回の記事から。

え、もしかして、私は大きな勘違いしてたのかも?という話。

faomao.hateblo.jp

遠距離で標的を狙うとき、弾道は放物線を描くのだ。*1

光線銃のように軌道が完全な直線なら*2、まっすぐ標的を狙えば、どんな距離だろうと有効射程の範囲なら当たるんだけども。
レーザー照準器はその直線を示してる。レーザーライフルが実用化されたら照準そのまま射線になるわけで。
f:id:faomao:20171004114508j:plain

(光線銃でない)銃で狙撃するとき。
弾頭重量や炸薬量や銃身や重力は、射手には変えられないので。
射程を調節できるのは仰角だけなのだ。
f:id:faomao:20171004131636j:plain
仰角の取り方で飛距離は変わる。
計算上は45度で撃つのが、一番、射程がのびるのだけど、ライフルではそんなに仰角取らないようだ。

つまり、前の記事で、私が気になってた、バトルサイトゼロってのはあくまで水平射撃する場合の目安であって、実際に照準するときにはこの照準線と着弾点が合致するように、照準器を調整する、バトルサイトゼロは照準器と仰角でいくらでも変化する、ってこと?
距離に対して正しい仰角を取れば、射程=バトルサイトゼロであり、標的をきっちりと睨んで撃つことになる。

ようやく、表尺の意味を理解したYO!
あれって、仰角取るためのものだったのか!

f:id:faomao:20171004170604j:plain
表尺の上の方の目盛ほど仰角が大きくなるので、射程が伸びることに。

(調べてるときに見掛けたどこかのサイトで、この表尺、「上空の飛行機を狙うため」って書いてあったんだけど、うーん、銃を上方に向けて撃つのは、放物線軌道の飛距離を伸ばすためじゃないのかな)

f:id:faomao:20171004131934j:plain
もすこしリアルな三十年式。(以前に写真からトレース……ってよく見たら銃身曲がってるじゃないのさ……orz 面倒くさくて三八式のトレース図は描いてない)
最大の2000米でも意外と角度浅い。
多分、これ以上の仰角で撃っても、小銃だと弾丸軽いから空気なんかの影響が大きくて放物線の意味無いんだろうな。
だいたい、表尺で45度を計ろうとしたら、銃身長と同じ高さの表尺が要るじゃんっ

f:id:faomao:20171004162237j:plain
……果たしてホントに、表尺ってこういう理解でいいのかな?

だから、まず、標的までの距離を正確に計測することが重要なのだね。
現代だとレーザーや、光学式の測距器があるけど。
尾形は多分、経験とカンで距離を目測してる。
(周囲の物の大きさとかから距離を推測する方法もあるし、地面を見て目測する訓練もある)
この距離を計るのも観測手の役割?

.
.
.
.
.

f:id:faomao:20171004115735j:plain
ヤングジャンプ vol.1820

尾形はエラそうにこう言ってるけど、三十年式と三八式、銃の性能はおんなじで、飛距離の違いは実包だけだよね?
三十年式と比べて、三八式の実包は、弾頭が尖頭型かつ軽量に、火薬増量したので、初速が1割増してる。
この2400米って三八式実包での射程なわけだし。

初期の三十年式実包は、2.07gの小銃用無煙火薬で10.5gの弾頭を発射した[1]。三十年式歩兵銃から射出された弾丸は初速700m/sを発揮した[2]。
三八式歩兵銃の制式化に伴い、尖頭弾化された三八式実包が採用された。これは2.15gの無煙小銃薬を用い、9gの弾頭を初速770m/sで発射するようになった。
三十年式実包 - Wikipedia

尾形、釧路で三八式実包買えたのかな?
もう市販されてたのかどうか。
じゃなかったら三十年式の丸頭弾使うことになるから、表尺の数字が違ってくるよなあ。
(しかもあの三八式の個体、鯉登少尉の斬撃と杉元の石頭受けてるから、銃身が微妙に歪んでるかも知んないし?……だから都丹を二回も外してるのか……)

どっかのページで、三十年式と三八式の実包は互換なくて使えない、ってあったんだけど、しかし金神でもウィキペでも、互換性あるって書いてるので、こっちのが正しいのかな。
それとも、三八式の銃で三十年式の弾は使えるけど、三十年式銃で三八弾は使えない、ということかね?

更に追記。

尾形の銃について。 #ゴールデンカムイ - day * day

*1:近距離でも実は放物線だけど、細けえことはいいんだよ。

*2:いや、実は光も重力で曲がるけど、地球上で射撃の話なら、直線て言っていい。これが、星間戦争で波動砲だのコロニーレーザーだの撃ち合うんだったら、重力レンズ効果も無視出来ないかも知んないけど、そういうのはスペオペに任せてあげてください……