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日々是々

金神152「人斬り」 ゴールデンカムイ

金神16巻 感想 - day * day

人斬り、許されざる者

ゴールデンカムイがキャッチコピーからして「和風闇鍋ウエスタン」名乗ってるし度々西部劇をモチーフにしてたりして。
今回の人斬り篇も、そろそろ人生も終わろうとしてる老いぼれを過去が追いかけてくる……なんて、西部劇の王道じゃないですか。*1

古稀も超えて老いさらばえて、足元も覚束なくなってるジイさん。
和人のくせにアイヌの服を着ている点がちょっと風変わり。
誰も彼の正体――過去――名前を知らない。

一方で剣呑な企みをする壮年の男達。

若者が、ただ父親の仇討ちのために、今にも死にそうな老人を追って、そして返り討ちに遭って結果として殺される、なんて、皮肉という以上に絶望というか末期的というか。

白刃の煌めきが、脳内のシナプスに着火して、過去を励起する……

ブロックノイズに紛れて50年前の京都がフェードインしてくる。

……うーん、ゴールデンカムイ、たまーに、ブロックノイズとか低解像度なピクセルとか、一部の人には懐かしいエフェクトがかかるんだよな……扉絵で影がピクセルで描かれてたり。
ゴールデンカムイの舞台が現実の明治末期だけに、斯様な、サイバーでちょっとレトロなデジタルの表現って違和感あるんだけど、でもその違和感にもなにか意味があるんだろうなあとは思うんだが。
そーいや、「刺青人皮」手に入れた時の一覧表示もまるでゲームの画面ぽいし、スチェンカはナニゲにストファイ(STREET FIGHTER)みたいだし。
作者氏、実は、ゲームやデジタルの世界に深く馴染んでたりするんですかね。単に、作品のテーマ的に縁が無いだけで。(原稿もフルデジタルなんだよな)
……でしたら是非とも、ゴールデンカムイで気合いの入ったゲーム化をお願いしたく……FPSかサバイバルゲームで。

幕末って、無政府状態だったんだなあとつくづく。
誰が新しい政府を作るかで争ってたんだから。
土井新蔵こと人斬り用一郎が、どのサイドについてたのかはもうどうでもよく。

かつては悪名を馳せた殺し屋だけど、もはやすっかり老いさらばえて、家族も失い、消え入るように人生を終えようとしてるときになって、今さら、親の仇と狙う男達や賞金稼ぎが押しかけてくる。
そして、かつての仇敵、新撰組――

って、土方と土井新蔵、網走でずっと一緒だったのよね? 長くて8年間。
新蔵、すっかり認知症が進んで、網走時代忘れてるん?
網走時代には、二人の間に何もなかったん??
土方は名前隠してたにしても。
刃の光で、この数十年はすっ飛ばしていきなり幕末にすっ飛んでしまったのか。

若い頃の土方もまた、エラいイケメン……(はーと

土方の関係者って平均年齢高っ

*1:あと足りないのは、目がデカくて唇が厚くてナイスバディでショットガン構えたねーちゃんだ。