day * day

日々是々

金神アニメ#10の感想。

■ 道連れ

尾形と二階堂が完全に悪役なんですが……っ
尾形の抑揚のない虚無的な声、二階堂の陰険な声…… とはいえ、キャラがどれも単純に善人だったり悪人だったりしないのが、この作品。

「鶴見中尉を出し抜こう」云々と。
尾形の目的がよくわからない。ただ金塊が欲しいわけでもないんだよな。
(大丈夫、未だに、本誌連載でも、尾形の目的はわからないから……)

尾形の外套のヒラヒラがいかにも、マントを翻す悪役っぽいんだ。
原作だとあんまりこのヒラヒラ感ないから。

あ、浩平のケガ、軽くなってる……べろっといってない。原作のだとやりすぎなんかな。

「クソ尾形ァァァァ」が聞けて満足
恐らくどのキャラも尾形に対してそう思ってるはず。尾形、全周囲に敵作るから〜(なのにしばしば本人いないところでも話題に挙がる人気者)

尾形のヤラレモーションがここでも、妙に細かい。
フード取ってカメラが寄って、なんて、そんなエモーショナルにしなくても……
他の部分が紙芝居みたいに動かないのに、ピンポイントで動いてると、尾形が特別扱いされてるようで嬉しいやら、でも違和感覚えるやら。
村田銃だと、双眼鏡は貫通しないんだなー

出てきてワンシーケンスで即刻退場になる、三島君。
……の割に妙に二枚目で凝った造作だが、そういや『スピナマラダ!』の紅露先輩に似ていなくもない。
スポ根と軍隊と、野郎共のホモソーシャルな集団の濃密な人間ドラマって共通点があるのだな。金神の兵士達、それぞれキャラが立ってる、あっさり殺される人達でさえ存在感あると思うと、こういう群像劇は、作者氏の自家薬籠中なのだろう。*1

尾形が「三島かなあ」と語尾を伸ばしてるのがいいな。
ひたすら軽い。
尾形にとっては戦友なんてその程度の軽さしかない。

鶴見「福笑いをやってやろうか」
二階堂「どうぞみんなと楽しんでくださいよ」
……この応酬、すごく好きだ。
鶴見の台詞でもベストに好きな場面の一つ。
すっごく、「らしい」んだよねえええ。
それに答える浩平も浩平。
鞭が効かないと見ると即、飴に切り替える鶴見も見事。

この遣り取り、大塚芳忠氏の声で聞けて良かった――!

小宮が果してホントに造反組だったのか不明。
って、なんか不穏な音だけ聞えるんですけど……
このカットはアニメのオリジナルw
うわー気になるwww

尾形「また会おうぜ鶴見中尉殿」 といいつつ。
この後もずっと、尾形と鶴見、会わないんだよなあ。
というか、この二人が同じ場所にいたのって、103話とか、75話って、回想シーンの中だけだ。
これ、ずーっと後々の伏線になるんだろうか……

「不老不死なら~」の台詞もオリジナルだ。

乙女チックな杉元・白石に、あくまで理詰めで説明しちゃうアシリパさん。

川に落ちる白石。
アイヌの伝統では漁場は女人禁制なので、漁をしてるときに女性が通りかかったら、水に放り込むって罰則があるのだそうだけど、そういやこの作品のヒロインは白石なのでした(公式設定)。

キロランケ、参上!
声が渋い! 泣けるでエ。
……はじめ、キロちゃん、もっと若い、30代前半のイメージでした……
1860年代半ばの生まれらしいから、金神のリアルタイムだとアラフォーってことになる。鶴見とほぼ同い年だそうで。
キロの目って紫がかってるんだ。アシリパさんがコバルトブルーなのに。

キロちゃんの登場の下り、原作より劇的になった。
……なのにあまりに動きが悪くて、泣けるでぇ……

胸毛! 胸毛! 胸毛マシマシ。
なんですかその薮のような猫の胸毛のような、ザンギエフみたいな胸毛は。
……え、もしかしてこれも伏線?*2

谷垣狩りだの、キロの手投弾だの、微妙に本誌連載とシンクロしてることに気付いた……いや原作の進行とアニメの回は関係ないんだろうけど。
キロ、悪いやつじゃないんだ……

キロ、デカっ。杉元より頭一つ違う……

キロの家、丸ごとカットだとう!? 奥さんと子供もいなかったことになった。
あの馬達も、アシリパさんのコタンで借りたことになってる。
ああああキロちゃん……
もしかして、キロちゃんは二度と帰ってこないって暗示なんですかね。

家永!!!
キター
カノさん、最初から女声でなく、もっとジジイな声でも良かったのに。
原作中では一番の美女の設定だよねえ。

来週は、「殺人ホテルだよ全員集合!!」のサブタイまんまか!
やっぱり、屋台崩しのときはあの音楽か!?
そしてエンディングはビバノンノンになるのか……っ?*3
♪スッチャカチャッチャッ スッチャカチャッチャッ スチャチャチャチャ

来週が11回目で、再来週でシーズン1の最終回ってことに。
家永ホテルに2回も掛けないだろし、6巻後半の用心棒篇は単行本の付録になったし、12回は蝦夷地ダービーに……いやその前にシーズン1の〆をしないと。

どうやらアニメ、今後もシリーズ続くようだしね。

*1:というか、あっさり人が死ぬ、殺伐としたドラマの方が、作者氏の本領発揮なのかも知れない。現代の学生スポーツものよりも。

*2:温泉回のときも思ったが、キロランケ、アジア人てよりは西洋人ぽい体格なんだよなあ。

*3:うん……私は、ドリフ、リアルタイムの世代なんだ……