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日々是々

金神215「流氷の天使」感想 ゴールデンカムイ

扉、ああ、先生、クリオネ好きそうだよなーって思ったw

特にバッカルコーン*1

クリオネ、やっぱりマズいんかな……
醤油とかで沖漬けにすれば、美味そうな?

菊田さん、(鶴見隊の中では)良識派だった。
使い捨てされる一等卒、キレ者ばかりの上等兵って兵卒と、頭オカシイ将校たちに挟まれて、月島と菊田の下士官たち、苦労が絶えなさそうだ。*2
今まで療養してた菊田が復帰したので、月島の負担は減るんだろうか。菊田と鯉登がどんなやりとりするのか、非常に気になるところ。
宇佐美の提案を受けて、鶴見に対して意見できるのは貴重かも知れない。

杉元一行の会話。
なんかこのところ、ずっと、状況整理の会話が多い。
終盤に向けての助走だろうか?

ここで、アシリパさんに答えて白石が述べてるキロランケの戦う理由は、あくまで白石が想像してるだけってことに注意だ。
その後の杉元の独白、「戦わない困難」を導くために、「武力の安易さ」を強調するため。
武力闘争を選んだウイルクもキロランケも、結局は、目的果せずに横死してるわけだし。しかもウイルクは内ゲバで総括された。

白石「「帝政ロシアと戦い続けよう…」」「「ロシア人を殺してやろう」って」
従軍経験もない、帝政ロシアの事情もよく知らない白石は知らないんだろうけど。
ロシア兵には、少数民族も少なくないので。キロランケが故郷の人たちと敵対していた可能性を考えられないはずもないだろうと。
だから、これが、キロランケの本心とは思いにくい。

杉元 アシリパさんの選ぼうとしてる道の方が
んん? アシリパさん、具体的になにをしようとしてるって?
武力に依らないで独立運動するなら、政治や文筆、メディアを通じてってことになる。

月島、モブ兵の死体の回収……駆逐艦に乗ってないのは、鯉登の看病と監視兼ねてかな? さすがに重傷負った鯉登、軍艦には乗せられないから、町の病院にいるのだろうか。
父ちゃん、多分、まだ顔見てないよね。

尾形!
……あれ、再登場、意外と早かった。でも200話で去ってから単行本一巻以上空いてるか。
その間、描下ろしで回想シーンに出て来たり、なにかと話題になったり、作品の外だけでなく中でも人気者ですなあ。
尾形「この銃だって…自分がブッ壊れるまで人を撃ちたいはずだ」
久々の登場で、1ページぶち抜きにカトキ立ちして、決め台詞。
トレードマークのチシャ猫のような薄笑いまで浮べてのこういう台詞に痺れる。*3
つくづく、よく、こんな台詞が書けるな!と敬服してしまう。
もちろん彼が言ってるのは銃のことではない。
彼は、天性のハンターで、キルマシーンであることに、自分のアイデンティティを置いてるのだ。
考えてみると、彼の母も弟も父も、彼のそのアイデンティティを否定したゆえに殺されてる。
彼が望むのは、失われたものを補う救済なんかじゃなく、「おまえは特別だ」という承認、祝福なんだよな。*4

ん、左で構えてる。やっぱり彼、左眼でも照準して撃てるんじゃん。*5

尾形は特級射手としての生命は絶たれたけど、自分の生にそれ以上の価値を見いだすのか? ……って、なんか、あっさり、左目でも充分に照準できそうなんだよな……普段から両眼開けて撃ってるし。
金神19巻の感想 ゴールデンカムイ - day * day

この衣服は、囚人か街の人から奪ったんですかね。
公式のコメ。

ここで手に入れたのは鶴見の部下の一等卒のほぼフル装備。三八式弾薬も弾薬盒に満充填で揃ってるはず。

ゴールデンカムイ』って漫画には様々なタイプの殺人者たちが出てくる。主人公の杉元からして、戦場で生き延びるために多くの敵を殺してきた。
逆に人を殺した描写がないのって、アシリパさんはじめアイヌや子供たち、白石くらいじゃなかろか。
みんな、様々な理由で人を殺す/殺した。傷害致死、営利目的、戦闘、使命、快楽殺人、謀殺、食人、緊急避難、罪悪感の転移行動、処刑、などなど、さながら殺人者のカタログのように、バリエーションが豊富で、作者氏は「何故に人を殺すのか」という部分に強い興味があるのかも知れない。
中で、尾形や家永など、おそらく鶴見も、彼らは快楽殺人者で、殺人そのものに快を覚えるタイプであるらしい。*6 それでいて、精神的には安定してるから、衝動的な殺人は犯さない。しかも殺人に対して、「殺さなければ殺された」だの「仕方なかった」だの「あいつのため」だのと言い訳しない。彼らは徹底して、対話相手としての他人に興味ない。愛も神も彼らには存在しない。自我の確立のために他の人や何かに依存するような人間ではないのだ。

しかし、相変らず、尾形の目的はわからない……
彼は北海道に戻って、何をしたいのだ。
彼の大きな目的は、なんなんだ。
いまさら、土方や鶴見の元に戻るとは思えない。希望としては杉元パーティに合流して欲しいところだけど、杉元もアシリパさんもヴァシリも、彼に対しては一物あるし。誰かにつくとしたら、ソフィア一味だろか。
尾形、一行をつけてたわけではなく、アシリパさん回収したら北海道へ戻るだけだと読んで後を追ってきたんだろう。
兵士の死体や大泊での騒動を見聞きして、杉元一行が鶴見から逃げ出したことを悟って、連絡船を使うはず、と読んだ。
ヴァシリの存在には気づいたろう。
外套を死体にかけたのは、服や装備を奪ったことに気付かれるのを少しでも遅らせるためかな。目撃者が隻眼の男っていったら、鶴見たちはすぐに尾形だと気付くだろうし。

さて、彼はまず誰から仕留めていくのだろうか。

尾形の再登場につづく、杉元一行のシーケンス。
杉元もアシリパさんも、以前の尾形の台詞を繰返してるのが面白い。
尾形は、作中で最も理知的な人物として書かれてて、感情や人情に流されないだけ、彼は最短距離で合理的判断を下す。
彼の言うことはある意味、正しいのだ。

今まで、杉元は金塊を、アシリパさんは真実を、ってそれぞれ自分のためだったのが、お互いを思いやってそれが目的に変わってる。

アシリパ 一緒に地獄へ落ちる覚悟だ
って、その覚悟のほどはどうなんだろう。
ああアシリパさんの瞳から光が減った。

目元に影が入ってるのがまるで戦化粧のようでもある。

尾形「清い人間なんてこの世にいるはずがない」
尾形「お前達のような奴らがいて良いはずがないんだ」
ゴールデンカムイ』19巻187話「生きる」

尾形の言葉を受けて、さらに杉元やヴァシリが彼女のために敵と殺しあう様を間近で見て、自分の我がままに気付いちゃったアシリパさん。

しかし、鶴見たちからは、アシリパさんが盾となるかも知れないけど、
尾形がアシリパさんを殺そうとしてるのだとすると却って危険な気もする。

父親のカタキである尾形を殺せなかったアシリパさんが、誰かを殺すことになるとしたら、杉元を守ってのことのはずで、相手はやっぱり尾形か、鶴見になるんだろうか。
もし杉元を守るために金塊を諦めなければならなくなったら、アシリパさんは杉元を救うことを選ぶだろう。
目の前の親友を守るためなら、民族なんてどうだっていいはず。*7

そして、クマ――――!
一行が白布でカモフラージュしたのと同様に、雪原で白い動物は視認しづらい。
これやっぱりヒグマの白いバリエーションだよね。
アルビノでなくて、白い亜種。氷雪の季節の多い北方だと、白い毛は不利にはならなくて、定着してるんだろうな。
ホッキョクグマはもっと鼻も首も長いし、耳が小さいはず。
「シロクマ」と「ホッキョクグマ」の関係については以下。作中の時代には、もう、知られてたようだ。

日本初のホッキョクグマは、1902年(明治35年)の恩賜上野動物園。この時、上野動物園では、新潟県で捕獲されたアルビノの白いツキノワグマを飼育しており、それを「シロクマ」と呼んでいた。そのため、北極の白いクマのほうには「ホッキョクグマ」という和名を付けたことが名の由来である。
ホッキョクグマ - Wikipedia

そしてこんなところで一週休みって、クリフハンガー
尾形の動向に期待大ですわよ。

*1:クリオネの魅力の7割くらいは、バッカルコーンにあるんじゃないかって。

*2:私の祖父が徴兵にとられて、終戦時の最終階級が曹長だったので、特務曹長というと妙な親近感が。

*3:#ゴールデンカムイの魅力 - day * day

*4:そして、鶴見は甘言を弄して傷付いた者たちに気休めの救済は与えられても、彼に権威を感じない者を祝福することは出来ないのだ。

*5:ところで、眼球失ったんなら、義眼なり詰めないと、頭蓋骨が歪むそうだが……

*6:性暴力の延長としての殺人者とは全く別種であることに注意。性暴力は相手を服従させることが目的であって、殺人は二の次。

*7:杉元も、お国のために出征した戦場で、親友の寅次を守れなかったことを悔やみ続けてる。金塊欲しいのだって結局は、「惚れた女」のためってよりも、寅次との約束を守りたいからで。尾形に「未亡人のことか?」ってからかわれてるし。