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日々是々

金神224「支笏湖のほとりで」感想 ゴールデンカムイ

カラー扉は尾形!

月曜の発表直後から待ち詫びてた。
尾形のカラー扉、58、79、139、159、186に続いて6回目、単独は初めて。
単行本20巻の裏表紙にも出てるし、ここまで尾形がフューチャーされると却って不安になってくるファン心理というか、不安心理……

リアル寄りの絵に、コントラスト強いなんだかロシア構成主義みたいな色彩にサーチライト風の文字枠……
相変らず、傲慢でプライド高そうな尾形。
尾形、カラーでもモノクロでも、こういう真っ正面向いた絵が多い。
前回のオオハクチョウのコマとか。
11巻で谷垣と再会したときとかね。
58話のカラー扉の尾形と土方の絵もそう。
やはり彼を象徴するキーワードは、よく言えばプライド、悪くいうと傲慢さなのだろう。
そういや1巻で初登場のときの、初見の印象は、「傲慢な軍人」だった。今でもあんまり変わらない。
今回の扉、ふとウィリアム・ブレイクの『過去の栄光に包まれるサタン』(→Angel in Hell (The Phantom of the Opera))思い出した。*1ポーズやカラーはまるで違うし、作者氏が意図してるのかどうかわからないけど。
この尾形も、右眼あるし三〇年式だし袖は三本線だし、過去の姿なのですよ。

そこかしこで尾形はサタンに擬えられてるようにも思える。
杉元の敵対者ライバルアシリパさんを破滅させようとする誘惑者。
ミルトンの『失楽園』のこのサタンの台詞なんか、まんま尾形を思わせる。
一敗地に塗れたからといって、それがどうだというのだ?
すべてが失われたわけではない――まだ不撓不屈の意志、
復讐への飽くなき心、永久に癒やすべからざる憎悪の念、
降伏も帰順も知らぬ勇気があるのだ! 敗北を喫しないために、
これ以外何が必要だというのか?

そういえば、背景はどこの町だろう。
顎に傷があるから5巻以降、三〇年式持ってるから10巻の旭川までのはずだけど、その間、尾形が立ち寄った町って、小樽と旭川だけだ。(茨戸や月形ってあんな石造りの建物あっただろか?)

尾形の扉だけで紙幅を食い潰しそうだけど、本文。

新たな刺青の脱獄囚、海賊房太郎
房太郎の元ネタは、吉村昭『赤い人』*2、小山豊太郎『活地獄』*3などに出て来る海賊房次郎
明治当時は有名な盗賊で、講談や浪花節にもなったらしい。*4

……全裸で御披露目!
刺青見せるため、て名目があるにせよ。
相変わらず、野郎ばかりがイイ脱ぎっぷりでございます。

水かきとか素潜りとか、まるでアクアマン……
アップだと鯉登そっくり。
土方もだけど、網走監獄、髪型自由だったんだ……犬童、優しい。

んー白石の理屈がよく分からない。
川で砂金を採ってたアイヌは大昔以前の話で、もうほとんどいなくなってしまった、コタンの7人がその生き残りだったんだよね。
のっぺら坊=ウイルクは、その砂金集めたアイヌには含まれない。
ウイルクとキロランケは、ロシアにいたときに、黄金の情報を聞きつけて北海道に渡ってきたらしいから、彼らが来る前にもう黄金は集められてた。
金を集めてたアイヌ当人が存命で、まだ現地にいる可能性、そんなに高いか?
で、その話を聞いて、杉元は、なぜか、川へ行けば房太郎に会えると思った。
房太郎も白石と同様に、川でアイヌを探すと考えたんだろか?

房太郎が平太と支笏湖に潜ったのは1年前。
金の出所を房太郎が突き止めて、アイヌを探し出して、殺してる可能性は高いんじゃ。
「この間」房太郎の側近たちが脱走したんだっけ。
房太郎も囚人狩りを始めたのか、白石の言った方法で金塊探しをしてるのか。
手下を集めたってことは、荒仕事考えてるってことだよなあ。彼が鶴見や土方のグループの動きを知ってるとは思えないけど。

房太郎追って*5、杉元一行と、土方一味が遭遇するのかな?
というか、すっかり忘れられてるっぽいけど、杉元一行、ヴァシリもいるんだよね???

*1:ブレイクもよく悪魔や、シンメトリーなキャラを描いてる。彼の描く悪魔は、聖書に則ってはいるけど、必ずしも、嫌悪すべき悪とは描かれていない。

*2:

新装版 赤い人 (講談社文庫)

新装版 赤い人 (講談社文庫)

*3:活地獄 - 国立国会図書館デジタルコレクション

*4:国立国会図書館デジタルコレクション - 検索結果

*5:ふと。彼の名前どこで区切るんだか迷ってしまった……「海賊 房太郎」だよな?「海賊房 太郎」じゃないよな??