day * day

日々是々

ジャック・ザ・リパーについての諸説。

概要や時代背景については、まず、「日本唯一のリッパロロジスト」名乗ってらした、仁賀克雄の本を。

数少ない本物のジャック・ザ・リパーからの手紙にある「Dear Boss」って呼び掛けはアメリカ英語なので*1、それがアメリカ人説の有力な根拠。

ロンドンの事件より何年か前に、テキサスで似たような女性連続殺人事件があって、同一犯では、って説が当時からある。

ミッドナイト・アサシン アメリカ犯罪史上初の未解決連続殺人事件

ミッドナイト・アサシン アメリカ犯罪史上初の未解決連続殺人事件


「ミッドナイトアサシン」、この本は近年の出版で、「この事件について詳細に書かれた初めての本」てことだけど、牧逸馬が昭和の初期書いた犯罪実録シリーズで、しっかりそのネタを取り上げてるんだよな……さすがだ……
→【牧逸馬 女肉を料理する男

アメリカ人のHHホームズ*2と同一人物って言い出した人たちもいる。
アメリカン・リッパー猟奇連続殺人の真相
……けど、テレビ受けはいいけど、信憑性はなあ……

解剖学の知識がある→ジャックは外科医か屠殺者って説は、実は、アヤシイ。医学的にはそれほど精密でもなく(そもそも暗い夜道だし)、人体解剖には知識よりもまず人体を切り刻む度胸がものをいうって説もあるしね?

パトリシア・コーンウェルは、当時、有名な画家だったウォルター・シッカートを真犯人って断定してるけど、ちょっと牽強付会に結論急いでるように思える。しかしこの大して資料的価値は無い本書く取材調査や資料の入手のために、7億円かけたってのがなによりスゲエやね。さすが世界的なベストセラー作家。

切り裂きジャック

切り裂きジャック

近年、「これが真実!」みたいな本がいくつか出てるけど、どれもきっちり反論されてて、未だに決定版はない。

切り裂きジャック 127年目の真実

切り裂きジャック 127年目の真実

コリン・ウィルソンが言う「悪漢は取るに足りない人物だった」(当時の有名人ではなく市井の一般人)ってのが正解って気もする。物語的にはつまらないかも知れないが。

*1:一説では、マーク・トウェインアーサー王宮廷のヤンキー」(トウェイン完訳コレクション アーサー王宮廷のヤンキー (角川文庫))で広く使われるようになったとも。この本は1889年だが。

*2:家永の元ネタの人、→H・H・ホームズ - Wikipedia