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日々是々

金神253話「父の汚名」感想 ゴールデンカムイ

尾形が戦士っぽいアクションしてるのが珍しい。

火の見櫓、梯子使うと狙い撃ちされるから反対側から飛降りたんだよね。
高さ2mくらいはありそうだけど、猫だから問題ない。
そこらの通行人のおっさんオトリにして死なすのも躊躇しない。
高みから全てを見下ろしてる尾形も好きだけど、こういうときの尾形も、活き活きとして、チンピラっぽくてお茶目で好き。

んだけど、尾形のいる火の見櫓、どこなんだ。
p1の俯瞰図には火の見櫓描かれてないし。
屋根の形見ると、宇佐美が銃を落としていったのは、この俯瞰図では右上のエリアってことになる。
251話の平面図で、トニ組って書かれてる部分だ。
しかし尾形が飛び込んだのは、牛山が破った窓のようでもある。
この先、みんなと鉢合わせしそう。

尾形「機会はそうそう巡って来るもんじゃねえぜ」
ってそれは尾形自身にもいえるよね。
彼の目的がなんにせよ。

あああ勇作さん。
物語の開始時点で既に死んでるのに、すごーく重要な役割になってる……
尾形は悪霊だと思ってるようだけど。
尾形、神も愛も感じないという割に、何度も、偶然や他者の思い遣りに命を救われてる。
ようやく、勇作さんに関しては、なにか感じるようになった様子。
勇作さんが、尾形のトゥレンペなんだ。
アイヌの「憑き神トゥレンペ」、フロイトがいう超自我(スーパーエゴ)と似たような考えなのが面白いよなあ、と。人の心を分析して考えようとしてる。
>……アイヌは、自分とは別の意志を持った存在が自分の中にいて、それが自分にそういう行動をとらせるのだと考えています。それは現代の言葉で言えば「無意識」とか「意識下」と呼ばれるもので、アイヌはおそらくずっと前から、そういうものを自分たちの世界観の中に位置づけてきました。(→アイヌ文化で読み解く「ゴールデンカムイ」 (集英社新書)
*1

尾形「そこまでお人好しではないだろう?」
勇作さんの正体が、尾形の幻覚であれ、超自然の存在であれ、素直に助けられたことを認められない尾形。
彼は無償の「愛」を信じない。
彼にとって「愛」とは供物の引換に向けられる眼差しだから。
まして、殺したのに自分を助けてくれるような底抜けのお人好しなぞいていいはずがないので、自分に仇為すために出てきたと思いたい。

ところで。眼球失った人が、義眼入れずに眼窩を空洞のままにしとくと、脳に余計な圧力がかかって、よろしくないって聞いたけど。
もしかして、尾形、それで勇作さんが見えてたりしない?
彼は失った眼で、勇作さんの姿をしたなにかを見てるのか?

あれ、尾形、ヴァシリの顔知らないんじゃ?
マイケル・オストログも(史実に従えば)ロシア出身。
この混戦の中に、ロシア人が2人もいるなんて。
鶴見は、ジャック・ザ・リッパーが西洋人だと知ってる……のかな。
囚人の記録は全部調べてるはずだし。
鶴見が知ってるならかつての腹心の尾形も知ってるはず。

宇佐美が八面六臂の奮迅してて、コイツ、戦士としてすっごく有能なんだけど。
……でもなんで門倉に執着するの……
殺伐としたバトルなんだけど、台詞がどうにも間延びしてて緊張感削ぐのが、宇佐美ってキャラ。

アシリパアイヌの未来を優先させる」
ってのは大きいな。
過去ではなく未来を。
もしかすると父は罪人かも知れない、と認めることは、また、一つの成長だ。神に等しい父を、象徴的な意味で彼女は殺す。*2
菊田さんがまた、幾重にも陰謀を抱えてるのに、いうことは嘘がないのがコワイ。
しかしホントに鶴見が、アイヌ殺しの真相を知ってるのかどうか?

既出の人物だと、アイヌ殺害事件の真犯人、鶴見かキロランケか「24人目」じゃないかって気がする。
「24人目」について、今まで誰も触れてないのが気になる。
脱獄囚が24人いるのは、脱獄囚たちは皆知ってるはずだから、意外な人物、ってことはないだろうけど。

菊田「お前の周りの人間はみんな殺されるんだぞッ」
アシリパさんは、「鶴見に殺される」んだと思ったろうけど、実は軍中央のことかも知れない。

みんながみんな、工場内へ駆け込んだけど。
……なんで警備の人とかいないんだ……
不審者しかいないじゃん……

そしてとうとう、ジャック・ザ・リッパーアシリパさんを……?

ちなみに。
杉元「俺の30年式!!」
ってのは、実は尾形が5巻で病院から脱走したときに持出した個体だったりする。10巻飛行船の上で交換してそのままのはず。

*1:


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*2:このへん、尾形が彼女を予言してるようにも思える。