day * day

日々是々

金神動画29話の感想。 ゴールデンカムイ

第29話『国境』

原作16巻159話「ウイルタ民族」~17巻163話「指名手配書」に相当。

今回はひたすら殺伐としてて、お笑い要素がほとんどないんだけど!
でもそれがいい……

ウイルタのアンマーが撃たれたあと、尾形が、「止めるな!このまま行け!」ていうカットが好きで。
さらに橇が止められた後に「チッ」って。
これ、単行本で追加された台詞なんですよ。*1
クソ尾形がわざわざ増幅されてるっていうwwwwww
自分が撃たれなかったので「命拾いした」とか言っちゃう。
このドラ猫はっ

山猫同士の対決とか、キロランケの過去とか。
尾形、トナカイ狩りなんかのときより明らかに顔付き変わるし。
トナカイよりも手強い獲物に嬉しそう。

なにより、今回、ヴァシリがやっと、声がついて動く!のが嬉しくて*2

CHARACTER -TVアニメ「ゴールデンカムイ」公式サイト-

声の人、梅原裕一郎氏……すみません、今の声優さん知らないんですけど。
あーイケメンボイス、略してイケボ。
第三期 新キャラクター&キャスト発表 第3弾ッ!! -TVアニメ「ゴールデンカムイ」公式サイト-
ロシア語スゴい、といっても私ゃロシア語全然わからないけど、流暢に聞こえる……!
……ヴァシリ、ロシア語喋るの、このシーンだけだ……あとは全て日本語のモノローグになるし、というか、当分出てこないし。

ところで、『ゴールデンカムイ』での表記は「ヴァシリ」だけど。
イリヤの台詞、「ヴァッシーリ」って発音に聞こえる。
よく、「ワシリー」って表記も見掛ける(例えば→ワシリー・カンディンスキー - Wikipedia

よくある名前だから、発音のバリエーションもあるんだろうか。

ちなみにキロランケの昔の名、ユルバルス(ロシア語: Юлбарс, ラテン文字転写: Yulbars)も、「ユバルス」って聞こえる。

カラーでやっと気付いたけど、「頭巾ちゃん」の頭巾、この時もちゃんと首に巻いてるんだね。*3

尾形「全ての出来事には理由がある」って台詞は、徹底して合理主義でエゴイストの尾形らしいけど、彼にとっての一番の不合理は、自分の有り様だ。
(父の臨終の対話にあるように)「何かが欠けた」と自覚はあるけどその理由がわからない。例えば幼児期にヒドく虐待されたとか、なにかトラウマになる出来事があったとかなら、「ワカル」んだけど、彼には思い当たる節がない。だから、自分が産まれる以前に父母に愛情がなかったせいだと。(彼に欠けてるのは本能的な良心とか人同士の親愛の感情だろうけど、現代の知見でいうなら、遺伝子の配剤か、周産期のなにかの影響ってことなんだろな)

尾形とヴァシリの狙撃手対決。
ウイルタの人達にトナカイ殺して迷惑かけたり世話になったこと考慮しない尾形、戦友をオトリにするヴァシリ、て、冷血漢同士。

イリヤ、腹を撃たれた時点で致命傷のはず。
尾形とヴァシリだけはそれに気付いた。

死体の描き方がマイルドになってるっ

尾形とヴァシリの、モノローグの会話。
お互いに通じ合ってる、相思相愛で宜しいことですよ。

ヴァシリ、キロランケを撃たなかったし、「あからさまな」標的は撃てない様子。妙なプライドがある。
キロランケを撃たなかったことで、尾形に、その力量を見抜かれてる。

そのほか。

  • ラストで銃口がキラリ……ってマズいんじゃ? 演出としては光らせたくなるけど、尾形だったらどうなん。ワザと、ヴァシリに見せ付けるために光るように配置した?
  • なんで、鶴見、アシリパさんも殺されるかも知れなかったのに、一行のことをロシアに密告したんだろ?? 未だにコレわからない。
  • トナカイ狩りの下り、原作の、尾形とアシリパさんの関係がよく分からなかった……このとき、尾形、アシリパさんに特別な感情があったのか? 他では見ない表情してるんだけど、尾形の気質からして不穏過ぎた……それが、もっと平常の顔になってる。
  • トナカイ狩りに赴くシーン。原作だと、アシリパさん、尾形の背中側、マントの中にいたのに、アニメだと前に来てる。

*1:連載時→
f:id:faomao:20201103114738j:plain

*2:今、Twitterのアイコンをヴァシリにしてる。
f:id:faomao:20201103124808j:plain
ああこのころは凜々しかったのに……

*3: