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金神277話「花沢勇作童貞防衛作戦」感想 ゴールデンカムイ

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……なにその顔。

勇作さんが大きく動いたり、杉元が今回3/4は全裸だったり。
……もしかしてこの過去回、杉元の過去ではあるけど、中心にいるのは尾形だったりするのかしら。

尾形との(ほぼ)初対面がいきなり全裸な杉元ってナニコレ。

そうか、鶴見たちはまだ菊田さんと知り合ってないから、菊田さんの陰謀、勇作さんが替え玉だとは知らないのだね。

勇作童貞防衛作戦てよりか、杉元の童貞防衛戦に……あれ、待てよ、杉元は童貞なのか? 童貞だよね??

それで、勇作さん、どこ行ったの……鶴見より先に帝国ホテルに向かったんでは。
市ヶ谷の陸士から、日比谷の帝国ホテルまで、この頃だから市電で移動かな、乗り間違えたりとかしたんですかね。
もしかして勇作さん、方向オンチ……?
聯隊旗手が方向オンチって、不適切なんでは。

花枝子さま、意図してるのは要は勇作さん(中身は杉元)のレイプなんだけど、女から男に、ってなるとどうにも艶笑喜劇になってしまうのは、ある意味マチズモなわけで(男女には絶対的に肉体の力の差があることが大前提になってるから)、だからかなり際どいエピソードではある。

杉元「本人が決めることだ 勇作の人生だから」
っては言うけど。
その決定が果たして妥当なのか、完全な情報に基づいてるなら自己責任と言えるけど。でも実際にその時になるまで、自分がどんな場所にいるのかわかりようがない。
現に勇作さん、戦場の現実を目の当たりにしてビビってたりするじゃん。

それは、25巻の回想シーンで負傷した寅次を見て絶句する杉元*1や、273話のアシリパさんにも繰り返される。

所詮、杉元からしたら花沢勇作なんてアカの他人だから、彼の生死なんかどうでもよくて、自己責任って突き放せる。
母親や、花枝子さまほどには、勇作さんを大事に想うわけではない。*2
彼女らが守りたいのは、単に勇作さんという個人ではなくて、彼を想う自分の心の一部分。
……っても花枝子さまは、目の前の杉元を、勇作さんだと思ってるんだけど、それでもとにかく目の前の人物を、肩書とは関係なく、心を寄せている。

部下達以外の前では、ダンディでスマートにキメてる鶴見。
鶴見「あ~~~~くだらん…」
って毒吐いてるときと大違いだ。
鶴見の傍にずっと尾形が侍ってる図やら、上等兵sの会話やら、こういうシーンは大好きで、つい、にやけてしまう。
宇佐美「ねえ百之助」
って声を掛ける宇佐美はなんだか婀娜っぽい。 いよいよ弟に会えると緊張してる尾形、その心情を慮って更にえぐる宇佐美、って関係性がイイ。この二人、一番に親しい、唯一戦友って言える仲だったんだろうなーと、ずっと思ってる。それでも、255-256話のあの結末は、二人の関係性が壊れたんでなくって、そもそもがそういうエキセントリックな二人だから。
そして全裸の勇作さん(中身は杉元)に対面して、つい尾形までニヤけちゃった。

*1:これは単行本の追加分。
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*2:そういや、母の日の起源の1つには、アメリカで南北戦争当時に、息子を戦場に送らないって母親たちの政治運動があるのだそうで。(→母の日 - Wikipedia) ちょうどこの時期だし、勇作さん(中略)作戦は、母の日にちなんだエピソードなのかも知れない。