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金神288話「爽やかな男」感想 ゴールデンカムイ

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若土方はカッコイイ。

サワヤカでカッコイイけど、コイツ、ギャング団の頭目で、小樽の一般の銀行を襲撃して資金作ってるんだよな……
一件だけとは限らないぞ……モブ何人も使ってて、かなりカネ持ってるっぽいし。

またもや過去の因縁話が。

40年前(1869年)にキムシプは土方と知り合って恩を売った、
1902年、ウイルクはキムシプから土方のことを聞いて、金塊を隠した後、土方に会いに網走監獄へ潜入することにした、その過程で謎の襲撃者(鶴見)の計略で7人が死んで、本人も顔を失うことになった……と。

つまりウイルクはたまたま網走監獄で土方に出会ったわけじゃなくて、元々、土方に会うために網走へ潜入した、と。土方に会う目的は榎本武揚に繋ぎをつけるため。
キムシプは榎本武揚と面識があったけど、ウイルクはないし。

ついつい忘れがちになるけど、榎本武揚箱館戦争生き延びて(というか箱館戦争で死んだ大物は史実の土方歳三くらいだし)、政府要人になってるんだった……(1908年死亡)
だから、明治政府も、蝦夷共和国時代の契約を無碍にはできないってこと。
榎本武揚アイヌとの契約のことも憶えてるだろに、権利書どこ行ったかわからないので知らん振りしてたワケ!?

ウイルク、網走で土方歳三に出会ったのに、肝腎の黄金と権利書の隠し場所や暗号については教えないで、ただアシリパさんの和名を伝えて、彼女を巻き込むように仕向けた。
土方は権利書のことも知らない、ただアイヌ独立運動とその資金のことだけ聞いた。
ウイルクは、土方も榎本武揚も信用しきってはいない(どっちとも面識なかったし)、直に権利書や黄金のことを教えると、土方に奪われると思ったのか?
でも、もし、どの囚人たちも失敗して、誰も権利書や黄金を手に入れなかったとしたら、いずれ、五稜郭城址が造成工事なりされるときに発見されることになったろうしな……杉元やキロランケ、鶴見なんかが加わらなければ、必要枚数集まったか怪しい。
五稜郭って場所さえわかれば、鶴見は自分や鯉登パパの部下たちを動員して、全面掘り返して捜索することも出来るんだけど。

なにより謎は門倉の(刺青の)存在だ。
アイヌにとって重要な権利書は土方、囚人たちの目的になる黄金は門倉っていう。
アイヌたち8人で32.5トンの砂金をどうやって運んだのか未だに謎だけど。一人あたり4トン……荷車が描かれてるけど、何往復したんだ。

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巻末の今週の質問、「フィクションの中でいちばん好きな名脇役」って、尾形かな……脇役かどうかは?
尾形、1巻で白石より先に登場してるし、連載1周年ちょっと前に再登場して、連載1周年記念のヤングジャンプ2015年38号は「マタギの谷垣」でふたたびノックダウンされてる回。
2周年の2016年38号は「昔の話をしよう」、偽アイヌコタン編。
3周年2017年「五翼放射状兵屋舎房」と5周年の2019「ケソラプ」には出てないし2020年の38号には掲載自体なかったけど、
4周年2018年「亜港監獄の女囚」には出てる。
なにかと節目節目で尾形、紙面に登場してるんだよね。
第100話「大雪山」と第200話「月寒あんぱんのひと」にも出てるし。