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金神295話「ふたり」感想 ゴールデンカムイ

金神295話「ふたり」感想 ゴールデンカムイ

うーん、二階堂がコマによって左右入れ替ってるのは故意なのか?

P3、恐らく二階堂の妄想の中で喋ってるのは洋平だ……足も手も無事。しかしその顔は剥がされている。その顔の皮仮面を被ってるのは髪型は杉元だけど義手・義足のある浩平っていう。
P17、ヘッドギアの乳首が千切れたのは右側のはずなのに、ここでは左側。その前のページでは右半身の乳首なのに。
もう洋平と浩平の区別がなくなってるのか、本人。
二人で二人というか。*1

榴弾のピンは、なんだか「レオン」思わせる。
二階堂、とうとう股間まで有坂さんに改造されちゃったの……?
ずっと三枚目な役柄が続いてたけど、こいつはやっぱり凶悪な顔してるときのほうがカッコイイね。

二階堂の最期は圧巻、というか、初期の頃のビザールなノリが戻ってきたというか。
たぶん、作者氏、ずっと前からこの死に様、考えてたんだろな。
(まあ実際、脳幹断ち割られたとこで脳は機能停止しそうだけど)
そういや杉元の銃剣はキンキンに研いで刃付けしてあるんでした。
この三十年式、思い返すと、5巻で尾形が病院から脱走したときに持ちだした個体……おそらく用意したのは二階堂ではなかろか?
その後、三島や前山仕留めたり、第七師団の兵士たち何人も撃ったり、て、凶状持ちの銃。飛行船の上で杉元の38式と交換して以降ずっと杉元が持ってたけど、ここで終わりかな。

よく見たら、これ、兵士が持ってた三八式のほうか。
杉元の三十年式、兵士に刺さったままだ。

鯉登パパの死は、なあ……「なんのため?」て考えちゃうと。
鶴見の大義をどこまで信じてたのか。
そういや、花沢将軍が鯉登提督に送ったと言われてる手紙の真相も気になるところ。花沢将軍の自裁そのものが謀略なんだから、彼の手紙も鶴見がデッチ上げたんじゃないかって気がしてるんだけど。
その手紙に騙されてるのか?
そもそも花沢将軍と鶴見は、満鉄についての意見が対立してたんだから、花沢将軍が本心を書いて鯉登提督に送ったのなら、鯉登提督は、鶴見に協力するものだろうか?

鯉登の音ちゃん、鶴見に向かってマトモに喋れるじゃん。
しかし鶴見が真っ向から向き合うのは、相手を誑し込んで騙そうとしてるとき……
「後を任せる」って、なにを任せるんだ?
北海道独立構想?
鯉登は日露戦争の戦場に立ってない、あの地に眠る兵士たちへの思い入れもないわけで。
彼はなにをするのか??
なんだかんだで丸め込まれちゃってる鯉登。
月島はどうするのか……鶴見は月島のことすら疑ってる。
鯉登は、鶴見が信用出来なくても、自分は部下たちを裏切れない。

というか、あのあんぱん、まだあった!? 5年前じゃん……

都丹にしろ、二階堂にしろ、本望を果たして死んでくのは、なんだか、弁解じみて見える……*2
宇佐美もそうだ。

一方で、房太郎や家永や菊田は、改心して死んでくんだよなあ。
どっちがマシというより、死なないで欲しいんだけど。特に好きなキャラには!

*1:明智抄のマンガに出てきた双子思い出す……小さい頃から誰も見分け付かなかったのでよく入れ替って、交代で学校をサボったりしていた、次第に二人ともどっちが本当の自分かわからなくなっていた、と。実際にそういうこともあるものなのか。まあ私はひとりっ子なのできょうだいがいるって感覚自体がわからないが。

*2:メフィストフェレスは、ファウスト博士を絶望から救い、俗世での幸福を与え、ファウストはこの世に満足して死んでいく。
ファウストの話は元々あった伝説だけど、ゲーテはそれを独自に解釈して現代でも通じるような物語に仕立てたのですね。完結するまでに30年かかってる。→図書カード:ファウスト