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日々是々

金神8巻 感想 ゴールデンカムイ

 

なんといっても、表紙の尾形百之助ですよ!
好きなんすよ、こいつ。本作中のキャラで一番に。だから待望の表紙!
主要人物で、1巻で、杉元、アシリパさんの次に登場してて、実は白石や土方よりも古参だったりする。
そのときはなんだか噛ませ犬のような仇役だったのに、5巻で再登場したときはスカーフェイスの伊達男になってたし、6巻の「用心棒篇」ではとうとう主役の一翼を務めるにいたってレギュラー入り。
ちょっとずつキャラも変わった。傲慢な軍人→ニヒルな殺し屋→冷酷な野心家→不敵な戦士→怜悧な優等生という感じに。魔弾の射手だったり上等兵って設定は変わらないけど(ちょくちょく袖の階級示す線が0~3本まで変化してるけど、初登場のときはちゃんと3本線だから、上等兵で正しいのだね)
しかし、本作、連載開始前に1巻分の内容はすべて描き上げてあったというから、1巻で既に名前が出てくるということは、いずれ再登場する予定はあったのかも。

裏表紙は江渡貝くんと、猫と、江渡貝邸。

 

紙本限定本体表紙の装束図鑑は、草皮衣テタラペ。

 

本文。

 

土方一味の座談会。
ヒゲ面のオッサンとジジィが座って話し合ってるだけなのに、大きく流れが変わる。
あの土方歳三の口から、レーニンだのパルチザンだのの名前が出てくるなんて、スゴイことですよ。架空歴史の浪漫ですよ。局地的で稠密な冒険譚が、いきなり、世界史とつながってきた――!
歴史の年表と照らし合わせて、本作の時代設定はおそらく、1906年〔1907年説が有力ですね。〕の春だろうと見当してるけど。

そのころ大陸ではちょうどロシア革命が始まったばかり。レーニンの第1次ロシア革命が1905年だし。
で、土方も鶴見ものっぺらぼうも目的を果たせないことは、史実として明らかなので、彼らは絶望の淵の一歩手前でそれと気付かず必死に足掻いているように思えて寂しい。もしかすると彼らの一部は満州にでも行くのかなあ、って気がヒソカにしてる。
日露戦争のときは、旅順や奉天といった満州の地は激戦の舞台だけど、もうちょっと後の時代になると、満州は王道楽土だの日本の生命線だのと、やたらと約束の地のように喧伝される。
清朝満州の“ラストエンペラー愛新覚羅溥儀も1906年生だったり。
1914年には第一次世界大戦が始まって、1917年には第七師団がシベリア出兵でパルチザンと戦ってる。
土方は「あと100年生きる」とかいってるけど、1835年生の彼が100歳迎える少し前に、満州国成立が1932年。
そんな時代。
本作の時代は、明治維新、1867年の大政奉還からだいたい40年後だけど、逆にここから約40年の間に、東アジアの情勢はこじれにこじれて、やがて1945年のポツダム宣言受諾に至っちゃう。
杉元たちの世代は、第二次世界大戦後、昭和の高度経済成長の時代まで生きてたとしても不思議じゃない。白石は1964年の東京五輪の見物しそうな気がする。
おそらく1890年代半ばの生れのアシリパさんなんか、100歳とちょっとまで生きるなら21世紀迎えるかも知れない。
そんな時代。

最初、土方が「ユダヤ人の共産党」て言い方してるのがちょっと引っかかった。あれ、スターリン政権はユダヤ人の迫害してたよなあと思ったけど、そもそもロシア革命自体が帝政ロシアに対する諸民族の民族紛争て側面があって、特にロシアに迫害されてたユダヤ人がスポンサーになってたのだね。しかし革命成功の後には共産党政権も結局は帝政ロシアの拡張政策や諸民族の迫害を続けたりしたわけで、ああ、狡兎屠して走狗煮らるる、てやつだ、これ。

ここで、土方と尾形が政治のハナシしてるのがちょっと意外というか、そういや土方一味にこういうハナシするキャラが他にいないもんか。土方と尾形、実はけっこう近いキャラだ。「用心棒篇」の58話の扉絵で二人が左右対称に描かれてたのも、二人の類似性の象徴なんかなー(連載時のカラー扉だと、単行本と構図が違って、真ん中から完全に線対称だった)。

孤高というか、意識高い系というか。
尾形が土方の目的に疑問抱いてるのだけどじゃあなんで土方一味に加わったのよ? て問い詰めたく。要は、鶴見に追われて逃げ込んだんだけど、プライドが山のように高いから、あくまで“用心棒”と称して売り込んだように思える。そのために刺青人皮を是が非でも手に入れたがったわけ。

のっぺらぼうの正体について土方の仮説。あくまでも仮説ってとこに留意。
のっぺらぼうとキロランケが大陸から来たというのは既に明らかにしてはいる。のっぺらぼうもキロランケも(それにアシリパさんも)アジア人には珍しい碧眼だから西方のコーカサス系の民かも知れない。土方はこの3人すべてと顔合せてるから血縁関係ってのはすぐ気付いたはず。
キロランケのことは前々から杉元が胡散臭がってるけど、そこかしこで疑惑が撒かれてくのが不安を煽る……
ふとした疑問。のっぺらぼう、なんで漢字、しかも明朝体で刺青彫ったんだろ?
アイヌにしろ大陸のパルチザンにしろ、普段は漢字使わないだろうし、もしかすると、暗号の漢字には漢字としての意味はないのかも?
P15、杉元の想像ン中でも辺見が擦り寄ってるのにワロタ。ベタ惚れらしい……!
ところであの本、これがホントのフェイスブックてシャレ?

そして舞台は夕張へ。
見開きまるまる使って緻密に描かれる風景が美しい、のだけどここで繰り広げられるドラマと来たら。
8巻の主役は鶴見と江渡貝くんに違いない。
まさか、鶴見中尉がラブシーンを演じるとは……っ!
単純にラブというと語弊があるかもしんないけど、まあ、ラブにもいろいろあらあね、細かい差違をいちいち論って分類するのもメンドクサイから、全部ひっくるめて、L・O・V・Eってことで。
これでもかってくらいにエキセントリックなラブとその類が描かれる本作だけども、5巻の杉元と辺見のアフェアよりもさらに変態度が上がってるのはきっと鶴見のせい。
江渡貝くんも充分に変質者なんだが、彼をすっかり丸め込んで籠絡してしまう鶴見の人誑しの本領発揮。
この江渡貝くんと鶴見のエピソードは、珍しく2話半に渡って中断なくみっちり続く、しかも登場人物も最低限、舞台も同じ建物内だけ、という濃密な物語で。
読み手を否応なく饐えた空気の中に引きずり込んでく。孤独に醸成された狂気と、エロスとタナトスとギャグまで混じった展開は読み手を選ぶかも知れないけど、気付いたときにはもう引き返せない……!
鶴見に背後から抱き締められつつ、母親に向けて(拳銃を)発射するというシーンはメタファーとして露骨過ぎる。けど、そこに詰め込まれたドラマは多層的だし、今巻で一番、既刊でも屈指の名シーンだよ、たぶんに。
P55の鶴見の顔!

死後も束縛していた母親をようやく始末して(これ以降、母親の剥製は登場しない)、大人の男性として成人した、んだろうけど、解放されたというよりかは、鶴見のことしか見えなくなっていくあたり、やっぱりまだ坊やなんだなあと。
鶴見、変な汁出てるぅ。

江渡貝くんはマザコンネクロフィリアで服装倒錯者なだけで本質的には殺人者ではない。少なくとも快楽殺人者じゃない。人を殺してる描写もないし目撃者の鶴見殺すことにも躊躇している。
彼のモデルはもちろんエド・ゲインだろー。アメリカの伝説的な変質者。
数々のフィクションにエド・ゲインが元ネタのキャラは出て来るけども、江渡貝くんのように、殺人者ではないキャラはちょっと珍しい。まあ本作に殺人者は他に掃いて捨てるほど出てくるしー?
エド・ゲイン自身も実は殺人は2件だけで、シリアルキラーですらなかったりする(FBIの定義だと、シリアルキラーはそれぞれ沈静期間を置いて3人以上の殺害)。死体は近所の墓地から調達してた。
このへん、江渡貝くんに反映されてる。
剥製作りとか二枚目って人物設定は、ヒチコックの『サイコ』を経由してるはず。『サイコ』のノーマン・ベイツも劇中で殺したのは2人だけ。
江渡貝くんの作品の数々ってまさにファッションモンスター。
一部はエド・ゲインの作品まんまってのもアレだが……
人皮の手袋はエド・ゲインが実際に作ったものが現存してるようで。
どなたか、江渡貝くんのコスプレするツワモノはおりませぬか?

ちなみに、6巻に出てくる家永の被害者の逆吊の死体も、おそらくエド・ゲインの被害者の現場写真が元ネタ。

ちょっと面白いのは、江渡貝くんが人皮で作った衣装、どれも、ファッションとしてデザインされてて、エド・ゲインや『羊達の沈黙』のバッファロービルの“作品”のような“女性になりきるための”コスチュームじゃない。人の顔にこだわってたり剥製で家族作ってたりするあたりも、本来は彼は寂しがりやで社交的な性格なのかも知れない、けど、母親に極度に抑圧されてた。
剥製師として実績もあって海外とも取引するくらいには商売も下手ではないのに、彼の承認欲求はそんなとこでは満たされてないし、ランウェイの間にどんどん自信を増してく。さらには、彼は、芸術家としての名声を求めてたわけでもなくて、ただ自分の思うまま好きなように製作してた。この芸術論みたいなのが後々、もう一人の芸術家と関わってきたりする。

ところでこの剥製人間達のポーズ、9巻の81話で意味が明かになるとは、スゴイ大ネタ仕込んでた!

二階堂もすっかりおかしくなってるし、この一連のエピソードで唯一常識人な月島軍曹がなんだか気の毒だわ。
他の連中から闇がダダ漏れしてあたりが真っ暗になりそうな中で、名のとおり月のように理性の光を灯してる好青年。
でも、あの鶴見の側近としてずっと付き従ってるんだから相当にタフな神経のはず。軍人の鑑かも知れぬ。
もしかして彼の鼻梁がないのは鶴見の機嫌損ねて削がれたんじゃ……?

頭脳派の土方一味、変態の鶴見隊とすると、杉元一派は純情派。
白石が杉元の黄金探しの動機、梅ちゃんのこと知らないのがちょっと意外だけど、まあ野郎共ってそういう話したりしないもんかね。
しかし杉元は1巻で尾形には売り言葉に買い言葉とはいえ、「惚れた女のためだ」などと告ってるあたりが因縁だ。
杉元は梅ちゃん一筋でアシリパさんのことは対等の相棒ではあるけど異性とは見なしてない。でもアシリパさんのほうはちょっと意識してるし、キロも白石もそう思ってるぽいし。

よく見るとこの回から杉元が着物1枚脱いでる。蝦夷地にも春が来たんだな。
関東南部だと3月初等にはフキノトウの薹が立つのだけど、北海道だと5月になるのか。
フキノトウ、すっかり薹が立っても美味しく食べられるとは存じませんで。

谷垣のエピソード、彼の過去も悲しい。
最初に読んだ時に賢吉がなぜ谷垣の一家にも黙って出奔したのかってのがナゾだったけど、よくよく考えると当時の日本はまだ難病は業病とされてたし、病気で死ぬこと自体が罪悪で病人を出した家はケガレとする風潮があったから、谷垣家までその悪評を被るよりかは自分1人が殺人者の汚名を着たほうがマシだと考えたのかな。
(杉元も労咳筋として故郷を追われてるしああいうハナシは当時は珍しくない。「子供達が家の前を通るときに鼻をつまんで」って描写はそういや津山事件の本にも出てきた)
……するとじゃあなんで末期になって見ず知らずの相手(賢吉は間際まで相手が谷垣だと知らなかった)に打ち明けたのかという謎も。

鶴見が頭吹っ飛ばされたのは奉天会戦(1905年3月)で第七師団が北海道に帰還したのは06年3月だから、この小樽の宿舎のシーンはそれ以降ということに。
旅順攻囲戦で白襷隊の開始と第七師団の到着が04年11月。ケガする前の鶴見は実は端正な顔容をしてる。
唐突に杉元が登場! 鶴見隊と顔合せてるようだけど誰も憶えてないようで。
ここで杉元が白襷隊にいるってことは、寅次はまだ無事なんかな。寅次が死んでたら、梅ちゃんのことがあるから、決死隊に志願なんかしないはず。杉元が決死隊から生還した一方で寅次はもっと安全な場所でアッサリ死んでたりしそうな。

ライトでミーハーなナイフファンとしてマスケって小刀がちょーっと気になった。
絵だと両刃なのか片刃なのかよくわからない。調べてみたら先のほうだけ両刃になってる、ちょうどボウイナイフと同じスタイルなようで。
相田義人*1の手掛けたマスケなんてのもあるんだなー。

インカラマッ。本作で貴重な本物の妙齢の美女、しかも巨乳、と思うと、実は鶴見の回し者……彼女の“占い”というのはどうやら鶴見経由のホットリーディングとコールドリーディングの技術らしい。
「顔に傷のある男性が好き」っていうのがミソ。本作で顔の傷はトラウマの寓意として描かれてるし、彼女は相手のココロの傷に付け入るのんだな……
しかし、彼女の内面のなさといったら不気味なくらいで、なにを考えてるのか全くわからない。
19世紀に欧米で有名なフォックス姉妹っていう霊媒師がいたけど、この綴りも“Fox”、正に狐なんだ。もしかしてインカラマッはこのフォックス姉妹が下敷きなん?

再びの江渡貝くん。
今度のコスチューム、……ライオンキングかよオイ。コワイものねーな(作者が)

ヤツメウナギ、野生だとこんなにデカいとは知らなかった。
東京は巣鴨などにまだヤツメ料理食わせる店があるけどあれは断じてウナギではないっ。タレの味のついたゴム板だと思いねェ。正確には円口類といって魚類ですらないよ!

そして江渡貝邸に山猫尾形の来襲。
挨拶代わりにヘッドショットぶち込んでくる尾形。
たまたまそこにいたというだけでいきなり殺される前山一等兵はつくづく不運で気の毒でカワイソス……
ワタシ的にはこういう冷血さ、冷酷さもまた尾形の魅力なんすけどね……
しかし襲撃者の姿も認識しない距離から全くの不意打ちで死が飛んでくるなどと通常の兵士にとっては恐怖以外の何物でもないわけで、これだから長距離狙撃手て特殊技能のわりに兵士の中でも忌み嫌われるんだろうなあ、と。


プロの戦闘員同士の戦闘だと暴力に迷いがなくて爽快だ。
月島にファザコンといわれて言い返さない尾形、もしかして図星?
感情論や組織の論理に絆されない彼は、いわゆる生来の“冷血”のように思える。
6巻の新平への台詞からしても、父権的なものを嫌悪していそう。鶴見と格別の確執もあるんじゃないかな。

ロッコのシーンはインディジョーンズか宮崎駿か。
だけど、まず脳裏に浮かんだのは、「いきなりクライマックス!」。DECOの『エドワードランディ』のステージ名だったりする。そう、熱い活劇だけどシリアスに徹しきれないでたまに大きく脱線して、闇鍋になるあたり、本作全体、DECOゲーのノリに通じてる……! まさに「冒険百連発!」「最後までクライマックス!」を貫いて欲しい(これらも上記のゲームのステージ名)

8巻の口絵カラーは元は79話のカラー扉だった絵。
ここに、グランジでトライバル調な「黄金神威」というロゴが入って映画のポスター風だったのだけど、惜しい。
実は連載時に79話のサブタイは「大日常」(ふりがなは「だいひじょう」)だった。
事故で死傷者多数出ているのに、こんな大事故ですら日常風景ってカタルシス混じりの皮肉かと思っていたら、単行本では元来の「大非常」になってる……誤植だった?

吹き飛ばされる面々……尾形、何度目だ、死にかけるの。けっこうウッカリさん。プライド高すぎて不注意なタイプとみた。

江渡貝くん、母親に虐待され、死後も縛られ、束縛が解けたと思ったら鶴見に利用されて結局死んでしまうなんて、憐れとしか。でも人生でたった一人でも完璧な理解者に出会えたのなら芸術家としては本望なんか。たとえそれが見せ掛けだったとしても。鶴見の本心は別にして、江渡貝くんは最期まで信じてたのならそれでいいのかしら……?

メタファの多い本作だけど、「誰も神の顔を知らない」と聖書にいうので、のっぺらぼうが黄金のカムイの化身なら、顔が半分ない鶴見は胡散臭い半神、デミゴッドに相違ない。人の望みを的確に捉える人誑し。関わる人は皆いずれ不幸になる。“死神”を自負する所以。
しかし鶴見、猫スキーとか敏感肌とか実は下戸とか、小ネタが。当時は超高価なピアノ弾けるあたりからして実家は御大尽か御貴族様なようで。

……江渡貝くん、ほんとに死んだん?? これが少年ジャンプの連載だったらいずれ“実は生きてた”とかちゃっかり再登場しそうなものだけどこっちはヤングジャンプだしー?
本作だと刺青人皮になるかヘッドショット喰らったりでもしないと死んだと確定し辛いけど……まあ尾形や月島の報告を信用しよう。
80話の扉は連載時に「江渡貝くんの歌」が書かれてたけど、単行本では省かれてしまったのがちょっと残念。
作者氏のブログによるとこの江渡貝くんのパフォーマンス、30年ほど前にモト冬樹がやってたのを参考にしたというけど、たまに海外の動画で見かけるので、割と定番の大道芸ぽい。「シンクロパペットダンス」てやつ。
ここで牛山が登場して、杉元一派と土方一味の合流って流れは巧い……!

 

最後に満を持して土方、登場。

いつも巻の最後のほうに出てきて以下続刊に期待を持たせる、いわゆるクリフハンガーの役割を演じる、土方歳三
人皮の真贋の鑑別方法といって、つい、剥製の残りとDNA鑑定すれば、て思ってしまった私はきっとサスペンスドラマの見過ぎ。(DNA自体は、19世紀には発見されてるんだけども、ね……)
よく見ると、土方が手にしてるのは江渡貝くんの作った贋物だ。P149の1コマ目で一番右端に描かれてる「矛町」と字が入ってるもの。
服に仕立ててある本物は目下、鶴見と江渡貝くんの2枚だけ。
縫製の仕方が違うから江渡貝くんの「区素亡」の“夕張の刺青”ではない。鶴見の着込んでた「33人殺しの津山」の皮は「地呂」だからこれも違う。

 

私は紙本派だけど、8巻は電子版も買ったんですよ。
もちろん、尾形が表紙だから、ですよ、エエ。
で、ビックリ。
本文以外がバッサリ省略されているじゃないのさ、電子版。
・表紙、というかカバーは、表裏で一続きの絵になっているのが、電子版は裏表紙の分がない。
・紙本カバー下の表紙は裏表とも、アイヌの民族衣装の図鑑。
・紙本最後のページは、次巻の予告。「脱獄ロマンス」がないなんて……!(この絵自体は85話扉)
これらは紙本の購入特典みたいなものか。Kindle版だと紙本の1割引くらいだけど、これじゃどう考えても割に合いませんわ。
更には連載時のカラー扉も半分くらいは(紙本にさえ)収録されないので、こっちはヤングジャンプ本誌の購入特典でしょう。そのうち画集でも出るのかしら?

*1:※その道では高名なナイフ匠。