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日々是々

金神196「モス」感想 ゴールデンカムイ

今回から20巻の後半になるのかな。
新シーケンスの序章。

3週間ぶりの金神は内容つまってる。
ニヴフなんて、アイヌ以上に、マンガに取上げられること少ないような。
樺太自体、マンガに出て来ないもんねえ……

ニヴフの村ではしゃいでる一行。
やっぱり杉元、アシパさんと一緒だとつくづく嬉しそう。
軍帽にコダワリがあるわけじゃないのね。

鯉登、パパ上まぢリスペクト。
ほんとに、育ちの良い、苦労知らずのボンボンらしい。
月島の口から鶴見の名前聞いて、この顔wwww

え、先遣隊、密入国なんだw
さすがに旅券や入国許可証、とってる暇なかった。(たぶん申請しても半年とかかかりそう)
会話、ニヴフの人たちはアイヌ語出来るのか。アシパさんが通訳してる場もあるし。
ニヴフや、エノノカたちはロシア語できるっぽい。

いっぽうで登別。

宇佐美www
浩平が杉元ロスのショックで正気に戻ったと思ったら、宇佐美の変態度がどんどん増していくんですけどっ?!
そういや浩平、誰にもタメ口なのね。

都丹、あらー、死亡確定ですか……

って、あれ、この皮、都丹じゃない。
118話の都丹と、文字や線のパターン違う。

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(『ゴールデンカムイ』12巻)

今回の、「父礼奴小里登路?●●」と読めるけど、どの文字も今までに出てきた刺青の脱獄囚19人誰とも重複してないし、江渡貝くんの贋物でもない。
都丹のパターンが変更になったんでなければ、これ、20人目ってことになる。ずっと前に死んで、有古が保有してたりしたのか??
*1
或は、新たな贋物かも知れないし、どっちにしても、生きてる都丹をどこかに匿ってることになる。
だとすると、有古は、菊田や鶴見に忠実なわけではなくて、むしろ土方の一味や、或はアイヌの独自の勢力かも?
(そもそも、土方、のっぺら坊と結託してアイヌ含めた多民族国家作ろうって言ってるわりに、ちっともアイヌたちと協議しようとしてないのが不思議なんだよね。キロランケとも手を組まないし)
遺品がバンダナと皮だけってのが巧妙だ。バンダナは都丹のもののようだけど、死亡の確証ではない。皮は都丹のものとは限らない。
これ、菊田が集めてるのが頭の皮*2だったら誤魔化せなかったんだけど。

単純に、都丹のパターンが変更されて、有古は正直で忠実な帝国軍人なのかも知れないが。
帝国軍人としてみれば帰属を疑われることは心外だろうけど、軍とアイヌが対立したらどっちにつくかって、究極の選択だ。

有古のアイヌ名、イポテ。
手許のアイヌの単語リスト牽いてみると、イ(所)+ポケ(暖かい)+テ(ここ)、なのかな?? 温泉地の生れだし。
有古って姓はどこに由来してるんだろ。*3

鯉登「あいつが改心して本当のことを話すなんて」って読みは恐らく正しい。
鯉登はそれなりの期間、尾形と付き合ってるし、性格よく知ってるw

もしかして、病院にヴァシリいたりしませんかね。
でなくても、また、バトル始まりそうなヨカン。
ラストのコマ、尾形、嗤ってるじゃん。
いつのまにか意識取り戻してる。
この状況で嗤えるって、こいつ、どんだけタフなんだっ*4

杉元「救いたいのはあいつじゃねえ」
杉元はアシパさんを助けたい一心で、すべてそのために行動してる。
だけど、アシパさんは人々が殺し合いになること自体を憂いてる。
地獄に堕ちるから人を殺したくない、と彼女はいうけど、
この地獄って、死後のことだけじゃなくて、現実で人々が殺し合うこと、それが人々に与える精神的負担を指すわけで。*5
杉元は、今まではずっと尾形と反目し合ってたけど、アシパさんを救うために、尾形を救い、対話しなくてはいけなくなる、って、なんだか象徴的。
冷酷で利己的な尾形は、杉元の自我の化身として描かれてる。だから、杉元にとって、尾形との対話は、自身の心の深淵を覗き込むこと。
杉元は自身の内省をずっと避けてきたのだけど。
……でも、作者氏によれば、杉元は成長しないそうだから、結局、尾形との和解もないのかなあ。
杉元が救いたいのは、生身のアシパさんというよりか、純真な少女に縋るしかない自分自身でもある。その感情を自分でも利己的だと気付いてるから、尾形を嫌ってるんだよね。
実はアシパさんも、杉元が夢みるほど純真無垢ってわけでもなくて、白石にイラズラ仕掛けたりとか、割と俗な、歳相応の子供ではある。杉元に幼い恋情抱いてるのを、皆は気付いてるのに、杉元だけは気付かないのも、杉元にとってのアシパさんは恋愛みたいな肉体的な感情は持たない聖なる少女だから。

*1:208話で解答が。関谷でした。

*2:→『イングロリアスバスターズ』

*3:姓というのは人が土地に拘束される農業資本の封建社会の風習なのだそうで、たいていの狩猟民や遊牧民には存在しない。

*4:自身の命すら顧みないあたり、いかにもサイコパスって気がするw

*5:グロスマンによれば、戦時中、空襲で一方的な殺戮にさらされた都市の市民より、最前線で敵兵と顔付き合せながら殺し合った兵士のほうが深刻なPTSDを発症すると。多くの人にとって殺されることより殺すことのほうが苦痛で、だからこそマクベス夫人は亡霊に苛まれるのだよね。